住職の挨拶・経歴紹介

住職ご挨拶

~開山以来250年の歴史文化を次世代に継承する為に~

柳谷観音大阪別院 泰聖寺住職 純空壮宏

泰聖寺第二十三世住職の純空壮宏と申します。

泰聖寺は250年以上の歴史を持つ由緒正しき寺院(柳谷観音大阪別院)ですが、
現代日本の少子高齢核家族多死社会の中、将来的に訪れる檀家制度の崩壊、
寺院の無住化、廃寺増加の道を辿ることへの危機感から、
大阪の駆け込み寺、多様化するニーズの窓口として再復興(復活)し、
「みんなに優しい安心のお寺」をモットーに門戸開放しています。

今後も更に寺院を取り巻く環境は日々変化していきますが、
泰聖寺を維持運営する為には、新しい仏縁を結び、繋げていくことが
私の使命・役割と考え、自坊のホームページを立ち上げ、情報発信しています。

また、寺院僧侶も実践型で経営能力を備えていないと、時代の流れに対応できず、
日本文化の基盤である仏教を伝導するキッカケを失ってしまいます。

このような布教活動の一環として、平成26年に『実践僧侶塾』を立ち上げました。
『実践僧侶塾』では、永代供養システムの確立・ネット葬儀社への対応・
家族葬のアフターフォロー・ペット火葬と納骨供養などの勉強会を実施しています。

葬儀・法要で仏縁を頂いた方々の供養心に対して、どのように仏縁を繋げ、結んでいくか。
そして、世間の寺院に対してのニーズを把握しながら、
一般目線で仏教をより分かりやすく説明できるよう、寺院僧侶の有志者が集まり、
実践方式でテーマを列挙しながら、定期的に勉強会を開いています。

特にネット社会における葬儀・法要の派遣僧侶の今後の展開と役割について、
専門的見地から社会的マナー講習や葬儀クレーム集を課題テーマにしており、
『実践僧侶塾』に参加している住職・副住職は未来の寺院作り、
現状の檀信徒様を護る為など各々様々な目的がありますが、
皆で情報共有し、問題解決方法を真剣に話し合っています。

なぜなら、現代において菩提寺との縁が離れてしまい、相談する寺院が無い方が沢山います。
「大切な家族の死」にあたり、どのように供養したら良いか分からず、
悩んでいる方、困っている方に傍らで優しく寄り添うことが僧侶の使命であるからです。

亡くなった故人の菩提を弔うだけでなく、残された遺族のグリーフケア、
そして誰しもいつか必ず訪れる「死」に対して心乱れず、
広大無辺なる佛のお慈悲の中に生かされていることに感謝し、
発菩提心により極楽往生の安心を得て、皆が平和安穏に日々暮らしていけるよう
『実践僧侶塾』の有志者は布教することを誓願としています。

また、平成30年4月、泰聖寺境内にて『てんのうじ樹木葬庭苑墓地』が完成致しました。
日本を代表する庭師の石原和幸事務所によるデザイン、宝暦5年(江戸時代)に開山以来、
250年以上の歴史ある泰聖寺霊園が融合した花と緑に囲まれた自然空間の樹木葬です。

境内地にペット専用の火葬施設もあり、ペットと一緒に埋葬することも可能な樹木葬・
自然葬式合同墓は、行政から正式認可された寺院境内墓地の中では、
全国でも先駆けと言える貴重な庭苑墓地(LGBTQにも対応)となっています。

いま日本は少子高齢多死社会に突入し、核家族化により親族の関係性が
希薄になっています。この時代の流れに歯止めをかけることは誰にも出来ません。
今でさえ激動の世の中ですが、今後もっと早いスピードで、
時代の流れと共に人の心も変化していくでしょう。

ネット葬儀、アマゾン僧侶派遣、お坊さん便、てらくる等、仏事にIT企業が参入し、
今迄になかった新しい用語がメディアを通して飛び交っています。
今後、この業界にとって、様々な多くの苦難が待っていると予想できますが、
今、この業界自体の考え方を変化させるターニングポイントだと思います。

泰聖寺住職として、寺院を支えて頂いている檀信徒様にどう恩返しするのか、
寺院僧侶として、世の中に何が出来るのかを試行錯誤しています。
世間のニーズを捉えながら、良かれと思ってしたことが、私の経験不足により
時には失敗、後に誤った判断をしてしまうこともあるかもしれません。

しかしながら、現場には悩まれている方や困っている方がいて、
その中には昔と変わらず、仏法により救われる方がいらっしゃるのも事実です。
まず、その現場に行き、どのような悩み事があるのか、どのように仏の教えを
説明すれば、一般の方にも理解して頂けるのかを日々模索しています。

縁を結ぶキッカケ、入口は昔と違えども、故人様の御供養を求める方に対して、
僧侶は仏縁を結び、繋いでいけるよう布教活動をしていかなければいけません。
日本の古き良き文化を継承、護持していく為には、新しい事への挑戦も必要です。
私はまだまだ修行の身でありますので、仏道精進することを誓願します。

人はいつか必ず死ぬ時が来ます。その時にスムーズにお浄土に往けるよう、
この世の修行も励んでおくのです。 明眼利生 合掌

泰聖寺 第二十三世住職 純空壮宏の経歴

~ゆりかごから墓場、そしてお浄土まで~

大阪市天王寺区生まれの住之江区南港ポートタウン育ち。
南港桜小学校~南港北中学校~住吉高校出身。

高校卒業後、数年間バックパッカーで海外を渡り歩き、
帰国後、社会福祉の現場で実務経験し、介護福祉士・ケアマネマネジャーの資格を取得。
認知症ケア専門士や介護予防運動指導員などの資格も取得している。

この時、人生のターニングポイントになった出来事が。
泰聖寺の住職である叔父が脳出血で倒れ、当初は叔父の介護の為、お寺で暮らし始める。
その後、在家出身にもかかわらず、お寺を護持する為に二十九歳で出家を決意する。

泰聖寺 第二十三世住職 純空壮宏の経歴
平成13年ホームヘルパー2級過程修了
平成14年福祉住環境コーディネーター3級合格、福祉用具専門相談員過程修了
平成15年精神障害者訪問介護員課程修了
平成16年難病患者ホームヘルパー基礎課程修了
平成17年介護福祉士国家試験合格
平成18年介護病食師基礎課程修了
平成19年介護事務管理士技能認定試験合格、メンタルヘルスマネジメント検定試験合格
介護予防運動指導員課程修了、認知症ケア専門士認定試験合格
大阪府介護支援専門員(ケアマネジャー)実務研修受講試験合格
平成20年得度式・僧籍編入し、総本山光明寺で勉強、柳谷観音にて修行。(授名 壮宏)
平成21年京都西山短期大学にて、法脈相承のための勉強と修行。
平成22年総本山光明寺にて、法脈相承を満行し、法と戒、空号を授与される。(授名 純空)
平成23年京都龍谷大学文学部仏教学科編入。
平成24年京都龍谷大学文学部仏教学科卒業。
平成25年総本山誓願寺にて、曼荼羅相承満行し、阿号授与。(授名 一阿)
平成26年僧階【中僧都】任
平成29年泰聖寺代表役員任命の辞令を承る。
平成30年僧階【権大僧都】褒賞、紫衣着用を特許される。

旅ギャラリー

旅ギャラリー

バックパッカー時代に撮った写真をいくつか掲載します。

趣味は旅行で、バックパッカー歴10年以上。
「人生とは旅であり、旅とは人生である」
僕の大好きな中田英寿氏の引退メッセージから。

海外渡航歴30カ国(地域)。

カナダ・アメリカ・メキシコ・韓国・中国・台湾・インド・ネパール・タイ・
ベトナム・カンボジア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・インドネシア・
サイパン・ロシア・スウェーデン・ノルウェー・デンマーク・ドイツ・ポーランド・
ベラルーシ・ベルギー・フランス・モナコ・スペイン・イタリア・バチカン・
モロッコ・オーストラリア・タスマニア・エジプト・トルコ・ブルガリア・
ギリシャ・ラオス・ミャンマー

世界中を旅して、自分の知らないことを知りたい、見てみたい。
世界平和を願う人が世界中にたくさんいますよ。

『ワールドピース。』これが僕の旅のモットーです。

富山からウラジオストックへの船中、
シベリア鉄道モスクワ行きの旅で出逢ったドイツ人の女性に教えてもらいました。

世界は広い。だから文化も違う。その事を共有できれば争いはなくなるはず。
僕たちは毎日勉強もできるし、好きなこともできるし、恋も自由にできる。

それは僕たちが住んでいる日本が平和である御陰だからです。
その事を切に実感した旅でした。

きれいごとかもしれませんが、
「汚いことを言えば汚い人間になる。きれいな世の中を願えばきれいな人になる」
沖縄の言い伝えです。

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